H-IIAロケット
thumb|right|200px|H-IIAロケット2号機の打ち上げ(2002年) |
| 段数(Stage) | 第1段 | 固体ロケットブースター
(SRB-A) | 固体補助ロケット
(SSB) | 第2段 | 衛星フェアリング
(4S型) | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 諸元 | 全長 | 37.2m | 15.2m | 14.9m | 9.2m | 12.0m |
| 外径 | 4.0m | 2.5m | 1.0m | 4.0m | 4.07m | |
| 質量 | 114t | 150t | 31.0t | 20.0t | 1.4t | |
| - | エンジン名称 | LE-7A
(LE-7の改良型) | 固体ロケットモータ使用 | 固体ロケットモータ使用 | LE-5B(LE-5Aの改良型)
(再々点火可能) | - |
| エンジン諸元 | 推進薬重量 | 101.1t | 130.0t | 26.2t | 16.9t | - |
| 推進薬種類 | 液体酸素/液体水素
(Lox/LH2) | ポリブタンジエン系コンポジット固体推進薬 | ポリブタンジエン系コンポジット固体推進薬 | 液体酸素/液体水素
(Lox/LH2) | - | |
| 推力 | 1,098kN | 2,245kN | 745kN | 137kN | - | |
| 比推力 | 442sec | 280sec | 282sec | 447sec | - | |
| 有効燃焼時間 | 390sec | 100sec | 60sec | 530sec | - | |
| - | 姿勢制御方式 | ジンバル補助エンジン | ジンバル | - | ジンバルガスジェット装置 | - |
| - | 主要搭載電子装置 | 誘導制御系機器/テレメトリ送信機 | - | - | 誘導制御系機器/レーダトランスポンダテレメータ送信機/指令破壊装置 | - |
表 形式名と打ち上げ能力
| H2A202型 | H2A2022型 | H2A2024型 | H2A204型 | H2能力向上型 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 静止トランスファ軌道
(GTO)※ | 4100kg | 4500kg | 5000kg | 6000kg | - |
| 太陽同期軌道
(SSO) | 3600kg(夏)
4400kg(夏以外) | - | - | - | - |
| 低軌道
(LTO) | 10000kg | - | - | - | 16500kg |
※:GTOからGEO:静止軌道へ軌道遷移は、衛星側に搭載するアポジエンジンの動力で行う。
全て種子島宇宙センターから打上げ。
表 打ち上げ実績一覧
| 機体 | 形式 | 打上げ年月日 | 衛星 | 命名前 | 目的 | 軌道 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 試験機1号機 | H2A202型 | 2001年8月29日
16時00分 | VEP-2 | ロケット性能確認用ペイロード2型 | GTO | ||
| 試験機2号機 | H2A2024型 | 2002年2月4日
11時45分 | つばさ | MDS-1 | 民生部品・コンポーネント実証衛星 | GTO | 民生部品の放射線被曝特性試験のため、ヴァン・アレン帯を通過するGTO(軌道傾斜角約 28.5 度)に投入。 |
| DASH | 高速再突入実験機 | GTO | ISAS委託。ロケット側は分離コマンドを発行したが、衛星の製作ミスで分離機構が不動作、2段目からの分離に失敗。 | ||||
| VEP-3 | ロケット性能確認用ペイロード3型 | ||||||
| 3号機 | H2A2024型 | 2002年9月10日
17時20分 | こだま | DRTS | データ中継技術衛星 | GTO→GEO | |
| USERS宇宙機 | USERS | 次世代型無人宇宙実験システム | LEO | 財団法人無人宇宙実験システム研究開発機構から委託。 | |||
| 4号機 | H2A202型 | 2002年12月14日
10時31分 | みどり2号 | ADEOS-II | 環境観測技術衛星II型 | SSO | |
| FedSat | オーストラリア小型衛星 | SSO | |||||
| 観太くん | WEOS | 鯨生態観測衛星 | SSO | ||||
| マイクロラブサット | μ-LabSat | SSO | |||||
| 5号機 | H2A2024型 | 2003年3月28日
10時27分 | IGS-1A | 情報収集衛星1号A レーダー衛星 | LEO | ||
| IGS-1B | 情報収集衛星1号B 光学衛星 | LEO | |||||
| 6号機 | H2A2024型 | 2003年11月29日
13時33分 | IGS-2A | 情報収集衛星2号A レーダー衛星 | MTSAT-1Rを搭載する予定だったが、衛星製作の遅延で延期され、代替で情報収集衛星2号を搭載。
SRB-A1本が燃焼後分離されず予定速度が得られなかった為、衛星軌道投入が不可能と判断、空中で指令破壊。 | ||
| IGS-2B | 情報収集衛星2号B 光学衛星 | ||||||
| 7号機 | H2A2022型 | 2005年2月26日
18時25分 | ひまわり6号 | MTSAT-1R | 運輸多目的衛星新1号 | GTO→GEO | RSC打ち上げサービス
打ち上げ約40分後に衛星分離に成功。 |
| 8号機 | H2A2022型 | 2006年1月24日10時33分 | だいち | ALOS | 陸域観測技術衛星 | SSO | 打ち上げ16分30秒後に衛星分離に成功。 |
| 9号機 | H2A2024型 | 2006年2月18日
15時27分 | ひまわり7号 | MTSAT-2 | 運輸多目的衛星新2号 | GTO→GEO | RSC打ち上げサービス
打ち上げ28分11秒後に衛星分離に成功。 1か月間に2回の大型ロケット打ち上げに成功したのは日本の宇宙開発史上初。 |
以下はH-IIAロケットでの打ち上げが決定している衛星である。あくまで予定であり、状況に応じて変更がある事が予想される。
H-IIロケット以前はアメリカからの技術導入によって打ち上げていた。しかし、純国産技術で作られた H-II、その技術を用いて発展した H-IIA が打ち上げられるまでになった。6号機での打ち上げ失敗は、これら日本のロケットが新たなる時代に突入した証拠とも言うことができる。
H-IIAロケットは、第1段・第2段に液体酸素・液体水素ロケットエンジンを用いている。これは酸素と水素を反応させ、燃焼後に水だけを生成する。このエンジン技術については、アメリカの企業からもデルタIIIの上段用としてLE-5Bの引き合いが来たが、軍事に利用される恐れがあるとの理由から日本政府は許可を出していない。
6号機の事故の原因は、ロケットの両脇にある固体ロケットブースター(SRB-A)のノズルが熱で破損したことである。この失敗から、以降のSRB-Aのノズルはベル型に変更された。しかし、元はロケット開発に十分な開発資金が与えられなかった事がその原因であり、「技術を知らない人間が金を出す」と言う、役人主導の科学技術政策の弱さが出た結果だという批判もある(関連文献1参照)。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H-IIA 6号機の失敗を受け、SRB-A の改良に着手した。燃焼試験を繰り返して信頼性を確認し、失敗から約1年3ヶ月ぶりの2005年2月26日に7号機を打ち上げた。
打ち上げは無事成功したが、H-IIAロケットへの信頼を取り戻すにためには、今後継続して打ち上げを成功させて実績を積む必要がある。打ち上げ後の記者会見で、井口宇宙開発委員会委員長は「今後13回連続で成功すると成功率95%に達するが、安定したといえるためにはこれくらいの成功率が必要であり、それを目指したい」という考えを示した。2006年2月18日の9号機の打ち上げ成功により、成功率は9機中8機の88.9%である。
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