ジェームズ・ボンド






ジェームズ・ボンド (James Bond) は、架空の人物の一。
イギリスの作家イアン・フレミング(1908年 - 1964年)のスパイ小説およびこれを原作とする映画の主人公。イギリス情報部のエース諜報員。
殺人許可証を与えられており、任務遂行中は自分の一存で容疑者を殺めても不問にされる(この資格については「殺しのライセンス」という惹句でしばしば表現される)。
諜報員のコードネームとして「007」の名を持つ。なおこのコードネーム「007」を「ゼロ・ゼロ・セブン」と読む日本人は多いが、正しい呼び方は「ダブル・オー・セブン」である。
プロフィール
以下のプロフィールはフレミングの原作小説に準拠する。
1920年頃の出生でアッパーミドルクラスの家庭に生まれ、名門パブリックスクールに学んだ。第二次世界大戦中は軍で情報工作に携わり、退役時の階級は中佐。このため以後の表向きの肩書きは予備役海軍中佐である。戦後、情報部からのスカウトで専業スパイとなる。
商社「ユニバーサル貿易(Universal Exports)」に偽装したイギリス秘密情報部に勤務。上司は通称「M」と呼ばれる退役海軍提督(本名はサー・マイルズ・メッサヴィー)。Mの部下には有能な専属秘書ミス・マネーペニーがいる。
ロンドン市内の高級アパートメントに、子供の頃から付き従う口うるさいが忠実な老メイドと共に居住。正式な結婚歴は1回だが結婚直後に死別(「女王陛下の007(On Her Majesty's Secret Service)」1961年)。
スポーツを好むダンディなプレイボーイで美食家(卵料理を好む)。特注の煙草(ロンドンの「モーランド」で作らせた金線入り)を切らさないヘビースモーカー。酒にはうるさく、「ステアせず、シェイクしたウオツカ・マティーニ」を愛飲する。
格闘術(特にボクシング)に優れ、自動車や銃の扱いに長ける(原作小説では高級車ベントレーがマイカー)。
愛用の銃は、原作では、当初25口径のベレッタ(ベレッタM1919と見られる)だったが、1956年の「ロシアから愛をこめて(From Russia with Love)」ではベレッタの作動トラブルによって危機に陥った。このため1958年の「ドクター・ノオ(Dr. No)」からは7.65mm口径のワルサーPPK(Walther PPK)を使うようになっている(映画18作目「トゥモロー・ネバー・ダイ(Tomorrow Never Dies)」からは9mmパラベラム弾仕様のワルサーP99となった)。
- 007での銃器に関わる設定において、作者のフレミング自身はあまり銃器に詳しくなかったとおぼしき事実が伝えられている。1956年、ボンドシリーズのファンで銃器愛好家のジェフリー・ブースロイドは「ベレッタは25口径で威力不足だ」としてより威力のあるリボルバーのS&W M40センチニアルを推奨する手紙を出した。フレミングはこの手紙を受け、結果ボンドの銃にはスパイという職業柄、S&Wではなくサイレンサーを使用できる32口径のワルサーPPKが選定された。こうしてフレミングは1957年に執筆を開始した「ドクター・ノオ」においてブースロイド少佐(後の“Q”)を登場させ、ボンドに銃の交換を強要させた。だが小火器の権威であるというその少佐に、「トライアルではワルサーPPKが(ソ連の)トカレフや(日本の)一四年式拳銃に劣っていた」と常識的にありえない結論を言わせたり(実際にはトカレフや一四年式の設計や品質はPPKより劣る)、ダブル・アクション方式で重いはずのワルサーPPKのトリガーを「軽くて気に入った」などと発言させてしまっている。明らかなフレミングのミスと言える。
イアン・フレミングの原作小説
原作者のフレミングは様々な職業を転々とし、ジャーナリストの経験もあったが、第二次世界大戦中はイギリス情報部(SOE―特別作戦部)で対敵諜報工作に携わっており、この経験を活かして007を書いたと言われる。
「ジェームズ・ボンド」という、英語圏ではやや凡庸な印象の強い名前は、戦前の活劇映画的な、華やかな印象の名を、フレミングが意識的に避け、自分の愛読する鳥類研究書の著者名をいただいたものである。
フレミングの小説「007シリーズ」は1953年の第1作『カジノ・ロワイヤル』に始まって、フレミングが没する1964年まで書き継がれる。
当初はそれなりの評価を得ながらもあまり売れなかった。その為、フレミングは何度もシリーズを終了しようと考えるが、その度に映像化の話が出てきて、シリーズは継続されることになった。本格的に売れ始めるのは1950年代後半で、そのきっかけは、フレミングと縁があったケネディ米大統領が『ロシアから愛をこめて』を愛読書のリストの中に入れたことだった(実際には007を愛読していたのはケネディ夫人のジャクリーンだったとも言われている)。
その作風は、従来のイギリスにおける主流であった重厚なリアリズム派スパイ小説とは対極にあり、華やかで享楽的な設定の中で、アメリカのハードボイルド小説の影響を受けたシビアな暴力やアクションを描くものであった(『カジノ・ロワイヤル』はその好例である)。
しかしながらやがて、「悪役から美女を救い出す」凡庸なパターンにはまってしまった結果、1950年代末期以降の作品はマンネリ化し、誇大妄想的な設定が多くなった(1959年の『ゴールドフィンガー』など)。
超人的なプレイボーイのスパイをヒーローとし、グラマラスな美女を配した「洗練されたマッチョイズム」の物語は大衆の嗜好に合致し、また冷戦状況下では、東側ブロックを絶対悪に擬す安易な設定が濫用しやすかったことから、1950年代後半以降、膨大な量の007亜流小説が世界各国に氾濫した。映画・コミックへの影響も非常に多大である。
フレミング以外の作者
フレミングの死後、イギリスの作家キングスレー・エイミスが未亡人の許可を得てロバート・マーカムの名で『007/孫大佐』を書いた。シリーズ化される予定だったが、評判は芳しくなく、シリーズ化には至らなかった。
1977年には、映画「The Spy Who Loved Me(私を愛したスパイ)」のノベライズが出版された(タイトルはJames Bond, the Spy Who Loved Me)。執筆したのは、脚本を担当した小説家クリストファー・ウッド。クリストファー・ウッドは、1979年に公開された「ムーンレイカー」の脚本も担当。同様にノベライズを手がけた(タイトルはJames Bond and Moonraker)。映画シリーズで、脚本家がノベライズを担当したのはこの二作だけである。
1981年に発表された『メルトダウン作戦 License Renewed』から、ジョン・ガードナーがフレミングを引き継ぐ形で「007シリーズ」を再開させた。ガードナーによる新・「007シリーズ」は、当初は好評を得たが、作品が発表される度に評価は低下していった。独自に展開しているうちに映画シリーズとは全くかけ離れたものになってしまったのが原因と思われる。その後1996年からレイモンド・ベンソンがシリーズ3代目の作家として作品を発表したが、6作目(『赤い刺青の男 The Man with the Red Tattoo』)で007作家を辞めることになった。これを引き継ぐ作家は未定のようである。
なお、2002年にベンソンが『007/赤い刺青の男』を発表したとき、日本を舞台とした内容であったことから、日本の一部マスコミが映画の次回作は日本が舞台かと騒いだが、この両者のオリジナル作品が映画化されたことはなく、逆に映画の脚本を基にしたノベライズをオリジナルに併行して発表しているにすぎない。
007シリーズ小説一覧
(括弧内は発表年)
イアン・フレミング作品
日本では井上一夫(1923~2003)によってすべてが翻訳された。
長編
- カジノ・ロワイヤル Casino Royale(1953)
- 死ぬのは奴らだ Live and Let Die(1954)
- ムーンレイカー Moonraker(1955)
- ダイヤモンドは永遠に Diamonds Are Forever(1956)
- ロシアから愛をこめて From Russia, With Love(1957)(映画化作品邦題は「ロシアより」であるが、原作は「ロシアから」である)
- ドクター・ノオ Doctor No(1958)
- ゴールドフィンガー Goldfinger(1959)
- サンダーボール作戦 Thunderball(1961)
- わたしを愛したスパイ The Spy Who Loved Me(1962)
- 女王陛下の007 On Her Majesty's Secret Service(1963)
- 007は二度死ぬ You Only Live Twice(1964)
- 黄金の銃を持つ男 The Man With the Golden Gun(1965)
短編集
- バラと拳銃 For Your Eyes Only(1960)(旧邦題「007号の冒険」)
- バラと拳銃 From a View to a Kill
- 読後焼却すべし For Your Eyes Only
- ナッソーの夜 Quantum of Solace
- 危険 Risico
- 珍魚ヒルデブラント The Hildebrand Rarity
- オクトパシー Octopussy and the Living Daylights(1966)(旧邦題「007/ベルリン脱出」)
- オクトパシー Octopussy
- ベルリン脱出 The Living Daylights
- 所有者はある女性 The Property of a Lady
その他の作者による007小説
- 007/孫大佐 Colonel Sun(1968)
- メルトダウン作戦 License Renewed(1981)
- スペクターの逆襲 For Special Services(1982)
- アイスブレーカー Icebreaker(1983)
- 独立戦争ゲーム Role of Honour(1984)
- 不死身な奴はいない Nobody Lives Forever(1986)
- 覚悟はいいかね、ボンド君 No Deals, Mr. Bond(1987)
- スコーピアスの謎 Scorpius(1987)
- ミンサザイ作戦 準備完了 Win, Lose or Die(1989)
- 紳士らしく死ね Brokenclaw(1990)
- The Man From Barbarossa(1991)
- Death is Forever(1992)
- Never Send Flowers(1993)
- SeaFire(1994)
- COLD(1996) アメリカ版は“Cold Fall”
- 007/ゼロ・マイナス・テン Zero Minus Ten(1997)
- 007/ファクト・オブ・デス The Facts of Death(1998)
- 007/ハイタイム・トゥ・キル High Time to Kill(1999)
- Doubleshot(2000)
- Never Dream of Dying(2001)
- 007/赤い刺青の男 The Man with the Red Tattoo(2002)
- 短編(未収録):
- Blast from the Past(1996)
- Midsummer Night's Doom(1999)
- 007/ライヴ・アット・ファイヴ Live at Five(1999)
- 「ジェイムズ・ボンド伝」 James Bond/The Authorised Biography of 007(1973)
- ボンド本人へのインタビューという形で、その生い立ちから『黄金の銃を持つ男』の後に至るまで公私に渡るボンドの半生を描いた大作。ボンドの活躍は全て実話で、イギリス情報部の委嘱を受けたフレミングが「ボンドをフィクションの人物と見せかけてソ連側の魔手から遠ざけるため」実話を小説化したという設定を取っている。本書内の設定によれば、小説シリーズ3作目『ムーンレイカー』だけが「ボンドを架空の人物らしく印象づけるためのフィクション」であるという。なお本書のインタビューで、ボンドは自分を演じたショーン・コネリーについて「何だあの男は」などと批判的な発言をしている。
ノベライズ作品
- 「新・私を愛したスパイ」James Bond, the Spy Who Loved Me(1977)(クリストファー・ウッド著)
- 「007とムーンレイカー」James Bond and Moonraker(1979)(クリストファー・ウッド著)
- 「消されたライセンス」Licence to Kill(1989)(ジョン・ガードナー著)
- 「ゴールデンアイ」Goldeneye(1995)(ジョン・ガードナー著)
- 「トゥモロー・ネバー・ダイ」Tomorrow Never Dies(1997)(レイモンド・ベンソン著)
- 「ワールド・イズ・ノット・イナフ」The World is Not Enough(1999)(レイモンド・ベンソン著)
- 「007/ダイ・アナザー・デイ」Die Another Day(2002)(レイモンド・ベンソン著)
パロディ
- 1.「007は三度死ぬ」Sreshchu 007(アンドレイ・グリャシキ著 1966年)
- :共産圏のブルガリアの作家グリャシキによって、冷戦中の1958年に「東側版ジェームズ・ボンド」としてスタートした諜報員アヴァクーム・ザーホフ Avakoum Zakhov のシリーズはブルガリアで非常な人気を得た。そのザーホフを何と本家007と世界を股にかけて対決させた本作は、ザーホフ・シリーズ唯一の日本語翻訳作品である。ボンドの名が使えないため、作中では全て「007」表記で、原書ではトラブルをおもんばかって「07」と表記を変えていた。東側作品であるため、当然ながらソ連が主人公の味方、007は敵役で冷酷非情なプロの工作員として描写される。対してザーホフは寡黙で有能、身辺清潔な学者肌スパイとして描かれるが、KGBをはじめとする実際の東側上級工作員にも学者・研究者としての経歴を持つ者が多かった史実との符合は興味深いものがある。
- 2.『定吉七番』(東郷隆)
- :東郷隆による日本版007パロディー。大阪商工会議所に所属する『殺人許可証を持つ丁稚』を主人公に描かれる奇想天外なスパイアクションコメディー小説。
映画 007(ダブルオーセブン)シリーズ
概要
1954年に『カジノ・ロワイヤル』が短編テレビドラマ化された(主演:バリー・ネルソン)が、1950年代を通じてそれ以外の映像化の例は確認されていない。このドラマで敵役ル・シッフルを演じたのは、『M』『暗殺者の家』『マルタの鷹』などの映画で知られる名優ピーター・ローレだった。
その後、二人のプロデューサーが007に関心を抱いたことで本格的な映画化が始まった。
イオン・プロダクション
1960年頃、フレミングの原作を読んだプロデューサーのアルバート・ブロッコリは、「これは映画化に向いている」と感じ、フレミングに交渉を求めた。しかし、フレミングは映像権を一足先にハリー・サルツマンに売り渡していた。ブロッコリは直ちにハリー・サルツマンと接触、二人は手を組んでイオン・プロダクションを設立し、協力して007映画の製作に当たることになった。
検討の結果『ドクター・ノオ』Dr.Noが映像化に最も向いていると判断され、ユナイテッド・アーティスツを配給会社に、職人肌の監督テレンス・ヤングを当てて映画化した(1962年公開。邦題は『007は殺しの番号』)。この映画は低予算ながらも、予想以上の大ヒットとなった。主役のショーン・コネリーはこの1作で成功、ボンドは彼の当たり役となった。モンティ・ノーマン作曲、ジョン・バリー演奏の「ジェームズ・ボンドのテーマ」も大好評で、以後の作品のオープニングで、ボンドを狙う銃口―逆に撃たれて血を流すシーンと共に必ず流されるようになった。
この作品のヒットに影響され、1960年代中期には「007もどき」のB級スパイ映画が世界各国で濫造されたが、一つとして007を超える成功を収めたものはなかった。
「ドクター・ノオ」以後、イオン・プロダクションによってプロデュースされる007映画は、主演俳優を幾度か変えつつも、現在に至るまで人気シリーズとして存続している。シリーズでも特に有名な作品として、第2作『007 ロシアより愛をこめて』(初公開時の邦題は『007危機一発』)(1963年)が挙げられる。
1970年代初期以降の作品は、フレミングの小説から題名のみを借りたシナリオライターによるオリジナルストーリーで、原作とほとんど無関係となっている。その内容は、派手な設定とグラマラスな美女、大物俳優のゲスト出演をセットとした、エンターテインメントの王道とも言うべきもので、設定は全般にマンネリズムの傾向が強い。
ブロッコリとサルツマンの反目
アルバート・ブロッコリとハリー・サルツマンは、1970年代初期まで共同プロデューサーを務めていたが、ブロッコリの娯楽路線に、原作派で文芸趣味のあるサルツマンは次第に反発するようになる。レン・デイトンが007へのアンチテーゼとして執筆した難解なスパイ小説「イプクレス・ファイル」をマイケル・ケイン主演で『国際諜報局』(シドニー・フューリー監督 1965)として映画化させたのは、他ならぬサルツマンだった。
サルツマンの意見を元に製作され、リアリティやロマンチシズムへの傾倒があった『女王陛下の007』の興行成績が芳しくなかった一方、続いてブロッコリの意見を元に製作された荒唐無稽で派手なストーリーの『ダイヤモンドは永遠に』の興行成績が良かったことから、ブロッコリが主導権を握るようになった。
結局、サルツマンはイオン・プロダクションから離脱し、それ以降、イオン・プロダクションはアルバート・ブロッコリとその一族が支配することになる。
怪映画「カジノ・ロワイヤル」
小説のシリーズ第1作『カジノ・ロワイヤル』だけは権利関係の錯綜からイオン・プロは権利を押さえることができなかった。
この映画はコロムビアが制作権を得、ジョン・ヒューストンら5人の監督によって共同で映画化された(1967年)。だが実際には更に多数の監督が関わっているとも言われ、製作過程は混乱の上の混乱を極めた。デヴィッド・ニーヴン、ピーター・セラーズら実力派の名優を総動員しながらも、結果としては原作から別次元に乖離した、奇想天外なドタバタパロディ作品となってしまった。ストーリーはもはや筋の通ったものとして理解することは困難なほど破綻しており、最初から最後までギャグとジョークと人を食った展開が連発される怪作である。
しかし現在では、1960年代中期のポップ・カルチャーの影響を色濃く残すユニークな映画としてカルト的評価を受けており、近年のヒット映画『オースティン・パワーズ』シリーズにも強い影響を与えている。
「ネバーセイ・ネバーアゲイン」
1982年に、007映画から離れていたショーン・コネリー主演で『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(アーヴィン・カーシュナー監督)が制作された。
これは1961年にフレミングが書いた『サンダーボール作戦』(1965年にイオン・プロダクションのシリーズ第4作としてテレンス・ヤング監督、コネリー主演で映画化)の、イオン・プロダクションから離れた形での再映画化である。この作品も権利関係の混乱による産物であり、以後、イオン・プロダクション以外で007映画は制作されていない(上記の様な理由から、007映画にはおなじみのオープニングテーマとオープニングで、ボンドを狙う銃口―逆に撃たれて血を流すシーンは使用されていない)。
2000年頃に『ネバーセイ・ネバーアゲイン』のプロデューサーとソニーが組んで、イオン・プロダクションとは無関係の新007シリーズを製作すると発表した。イオン・プロダクションとMGM(ユナイテッド・アーティスツを買収)はこれに反発し、事態は法廷闘争に持ちこまれた。最終的にソニーは新007の製作を断念、その代替としてかヴィン・ディーゼル主演のスパイアクション大作「トリプルX」を製作した。これをシリーズ化するかと見られていたソニーだが、意表を突くかのように、経営難に陥ったMGMを買収したので、ソニーは本家「007」映画の製作に携われるようになった。
テーマ曲
これらの007映画は、おしなべて商業的成功を収め、多くの大衆に印象深く記憶されている。またそれらのテーマ曲は、イオン・プロ作品もそれ以外でも、時代ごとの一流の作曲家・歌手の手になるもので、いずれもヒットしたのみならず、スタンダードナンバーとして今なお歌われ続けている。シャーリー・バッシーの歌った『ゴールドフィンガー』(ジョン・バリー作曲)や、ダスティ・スプリングフィールドが歌った『カジノ・ロワイヤル』の挿入歌「The look of love(恋の面影)」(バート・バカラック作曲)などは、中でも名高い。
イオン・プロ007映画のメインテーマ
括弧内は歌手名
- メインテーマ曲を一番たくさん歌っているのはシャーリー・バッシー。第一作『007 ドクター・ノオ』にはテーマ曲がない。第六作『女王陛下の007』にもメインテーマ曲はないが、Louis Armstrongが歌ったエンドテーマ We Have All The Time In The Worldがある。
- 『カジノ・ロワイヤル』は全編の作曲・編曲がバート・バカラック、演奏がハープ・アルバート&ティファナ・ブラスという、後年のソフト・ロックファンにとっては垂涎の組み合わせであった。このほとんど破綻状態の映画は、全編で流れる音楽で保っていたと言っても過言ではない。
- 『ネバーセイ・ネバーアゲイン』の同名テーマ曲は、セルジオ・メンデス&ブラジル66のボーカルとしても知られたラニ・ホール Lani Hall によって歌われたが、彼女はハープ・アルパートの夫人である。
シリーズ一覧
- ショーン・コネリー(Sean Connery)主演作品
- ジョージ・レーゼンビー(George Lazenby)主演作品
- ロジャー・ムーア(Roger Moore)主演作品
- ティモシー・ダルトン(Timothy Dalton)主演作品
- ピアース・ブロスナン(Pierce Brosnan)主演作品
- ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)主演作品
- 番外
- パロディ作品
他の00要員
007ことジェームズ・ボンドが主役なので、同様に殺人許可証(殺しのライセンス)を与えられている他の00要員が作中に登場する場面は小説・映画とも少なく、主に殉職する端役扱い。映画『007 サンダーボール作戦』では00要員全員が出席する会議の場面があるが、007以外の顔はほとんど見えない。
映画版:
- 002 ビル・フェアバンクス 1969年、スカラマンガに殺害される。『007 リビング・デイライツ』では冒頭の訓練シーンに登場するが殺されずにすむ。
- 003 『007 美しき獲物たち』で調査中に殺害される(雪の中の死体として登場)。
- 004 『007 リビング・デイライツ』で冒頭の訓練シーンで敵に殺される。
- 006 アレック・トレヴェルヤン コサック出身の孤児。第2次世界大戦中にイギリスがソ連の歓心を買うためにコサック民族をヨシフ・スターリンへのスケープゴートにした史実を基に作られたキャラクター。『007 ゴールデンアイ』でイギリスへの復讐心から二重スパイとなって裏切る。キューバでボンドと対決して命を落とす。
- 008 映像として登場したことはないものの、よく挙げられる。『007 ゴールドフィンガー』では、ゴールドフィンガーを個人的な理由で追跡しようとするボンドに対し、Mは「008にその任務を与えるぞ」と諌めている。その後、ゴールドフィンガーに捕まってレーザー光線で殺されそうになった際、ボンドは「俺を殺しても008が引き継ぐ」と言っている。『007 リビング・デイライツ』で、ボンドがプーシキン将軍の暗殺を拒否する姿勢を見せた時、Mは「008に任務を与えるぞ」と脅している。Mによると008は「直感に惑わされず命令を遂行する男」ということになっている。
- 009 『007 オクトパシー』で事件の調査中に殺害される(ピエロの格好でイギリス大使館に戻って殉職)。『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』では登場はしないが、MI6からロバート・カーライル扮する無政府主義者レナードの暗殺を命令され、頭を狙撃したことがMのセリフに出てくる。
フレミングの原作:
- Moonrakerでは、00要員は三人(007、008、0011)いて、その中でもボンドが最年長、ということになっている。008はBillという名前でベルリンで休養中、0011はシンガポールで2ヶ月前に消息を絶った、となっている。
- Golderfingerでも008の名前が挙がっている。そこでは、ボンドがゴールドフィンガーの追跡中に殉職した場合008が任務を引き継ぐ、ということになっていた。
- Thunderballでは、ボンドの休養中に009が00課の代理主任となっている。
- On Her Majesty's Secret Serviceでは、元英国海兵隊員の006がいることになっていて、00課の秘書を巡ってボンドと争ったという。
- 当然ながら、原作では他の00要員の話は挙がるものの、登場したことは一度もない。
こうして見ると、原作でも映像でも登場していない008は、ボンドを上回る凄腕の00要員のようである。
ゲーム作品
概要
テレビゲーム史上歴史に残るヒットを飛ばした『ゴールデンアイ 007』をはじめ、007のゲームは、現在に至っても発売され続けている。中でも、エレクトロニック・アーツが制作を手掛けた『007 エブリシング・オア・ナッシング』では、5代目ボンドのピアース・ブロスナンをはじめ、M役のジュディ・デンチ、Q役のジョン・クリーズなど映画の007シリーズのレギュラーキャストが、実際に声を吹き替えている事に付け加え、悪役ニコライ・ディアボロにハリウッド俳優のウィレム・デフォー、Qのアシスタントであるミス・ナガイ役に伊東美咲が出演している。尚、前作『007 ナイトファイア』では、小池栄子がボンドガールの一人マキコ・ハヤシの声優を担当している。
007シリーズのゲーム化権利はエレクトロニック・アーツが2010年まで保有することになっていたが、2006年に契約を破棄。以降は、アクティビジョンがゲーム化権利を保有する事となった。
ゲーム作品一覧
007モデル商品
thumb|オメガ007モデル
- 時計
- オメガシーマスタープロフェッショナル(40周年通算20作目記念モデル)
- スウォッチ007モデル
- ライター
- 髭剃り
関連項目
外部リンク