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M&Aコンサルティングは、日本の企業。正式商号は、「株式会社M&Aコンサルティング」(英称 M&A Consulting, Inc.、俗称 村上ファンド)である。

主な業務内容は、企業に対して経営改善に伴う具体案を提示するサービス業務。また株主価値の向上のため企業に対して提案をおこなう企業活動。特に後者はコーポレートガバナンスの実現に向けて必要に応じて株主総会の議決権確保や他の株主権を行使する時もある。そのため「モノ言う株主」と呼ばれる。また株主総会における議決権確保のために企業の株を大量に購入する戦略をとるので、株主のなかに同社が入った企業の株価が大幅に上昇する現象も起きている。

概要

系列会社に投資会社MACアセットマネジメントがある。2004年6月までは、こちらの法人が株式会社M&Aコンサルティングという商号であった。両社を合わせて村上ファンドと呼ばれることが多い。

2001年1月に、オリックスの支援を受けて、休眠会社のクロス・ウェーブ株式会社(研修施設運営会社)をエム・エイ・シーに商号変更する形で設立している。

歴史

  • 1999年 - 通産省を退職した村上世彰が「株式会社M&Aコンサルティング」を設立
  • 2000年 - 東証2部上場企業(現在は1部上場)昭栄の株を1000円でTOB(株式公開買い付け)を実施。日本で初めての敵対的TOBを敢行。これは後に筆頭株主のキヤノンや大株主である芙蓉グループが応じなかったこと、さらに経営陣側も不採算部門の撤退などを発表しTOB期限当日までに集まった株は少数だったため失敗に終わる。
  • 2002年1月 - アパレルメーカー東京スタイルの株9.3%を取得。これを機に村上の名が世間に広まる。(後述)
  • 2003年7月 - ニッポン放送の株7%を取得。(後述)
  • 2005年1月 - 玩具メーカータカラの株式10%近くを獲得。創業者一族以外ではコナミに続く大株主となる。
  • 2005年9月 - 阪神電気鉄道株式26.67%を保有し、同社筆頭株主に。同時に、阪神百貨店株式も18.19%保有し、阪神電鉄に次ぐ大株主にもなった(但し阪神百貨店は10月1日に株式交換で阪神電鉄が100%子会社化することを予定しており、阪神百貨店株式の保有は実質的には阪神電鉄株式の保有)。
  • 2005年10月 - 10月に子会社化された百貨店株の電鉄株への交換や、新株引受権付き社債の株式への転換などで、電鉄株式保有比率が38.1%に上昇。株主総会における重要事項の拒否権を得る。子会社プロ野球球団「阪神タイガース」の大阪証券取引所ヘラクレス市場の上場を提案。
  • 2005年10月14日 - 同社が系列のMACアセットマネジメントを通して、東京放送(TBS)の全発行済み株式の7.45%を取得していたことが関東財務局に提出された株式大量保有報告書によって明らかになった。
  • 2006年5月12日 系列会社のMACアセットマネジメントが、関東財務局に対し投資顧問業の廃業届を提出した事が明らかになった。 これにより同社は日本国内に於ける投資家に対しての投資助言業務は一切できなくなる。 ただし六本木のオフィスは当面の間存続する予定。

その他、上記以外に住友倉庫日本証券金融等といった複数の上場企業の株式を大量保有しているとされている。

東京スタイル事件とは

連結決算が約600億円に対し資産が1100億円という東京スタイルがファッションビルへ最大500億円を投資すると発表。M&Aコンサルティング(以下M&A)(2002年1月15日には全体の9.2%の株を所有)が、1月31日には東京スタイルに対して「ファッションビルへの不動産投資」を中止し、その資金を「配当」「自社株購入に投じる」という株主提案権行使請求書を提出。株価が大幅に上昇した。

株主総会の議決権確定日までに、M&Aが所有する株式は全体の12%余りを所有し筆頭株主となる。これに対して東京スタイル側は銀行や取引先など持ち合い株の多数派工作を敢行。一方で株主配当金の増配や10%の自社株購入を提案。M&Aが期待していた個人投資家の過半数が会社側支持に回った事、さらにM&A側に好意的だった外国人投資家の一部の委任状が不達となったことからM&A側の敗北となった。

「会社とは誰の物か?」という観点から株主利益が見直される契機となったことなどから、日本における重要な経済事件のひとつとして記録されるだろう。

M&Aコンサルティングとニッポン放送の関係

フジテレビという企業は、元々ニッポン放送と文化放送、それに東宝などの映画会社が共同出資して興した企業である。そのためフジテレビの筆頭株主がニッポン放送だった構造が続いていた。そして、保有するフジテレビ株の時価総額がニッポン放送の全株式の時価総額を上回る親子逆転の状態が長い間続いていた。そこに目を付けた2003年7月にM&Aコンサルティングがニッポン放送株の7%を取得した。その後も着実にニッポン放送株を買い続け筆頭株主に躍り出た。

2004年6月におこなわれたニッポン放送の株主総会の前に(5月25日)M&Aコンサルティングは「ニッポン放送とフジテレビの2社による持ち株会社を設立」、「同年2月にニッポン放送がフジテレビ株を売却した事で会社資産の110億円が流出した事」を指摘、M&Aコンサルティング社長・村上世彰らの社外取締役候補の選出を提案(このときのM&Aの持ち株は関連会社込みで19.5%)。これに対してニッポン放送は、ジャーナリスト野中ともよ弁護士の久保利英明(後のライブドアとの対立でニッポン放送側の弁護人)、みずほ信託銀行社長の衛藤博啓の3人を選出。6月8日、M&A側は株主総会で村上らの社外取締役の提案を撤回、一方で資本政策について議論する「資本政策懇話会(仮称)」の設置を実現。

その後はニッポン放送の経営権問題を参照。以下は「ニッポン放送の~」に記載されていなかった出来事を書く。2005年2月25日ニッポン放送がフジテレビに対しての新株予約権について両社に対して批判的なコメントを発表。同年2月28日にM&Aが関東財務局に提出した大量保有報告書でM&Aが所有しているニッポン放送株の持ち株比率が1月時点では18.75%だったものが3.44%まで減少していたことが判明した。

関連項目

参考文献

  • 『週刊東洋経済』第6021号(特集=徹底解明村上ファンド)、東洋経済新報社、2006年5月20日

外部リンク


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