営団05系電車






05系電車(05けいでんしゃ)は、東京地下鉄(東京メトロ、旧・帝都高速度交通営団)東西線用の通勤形電車。長さ20m・片側4扉のアルミニウム製車体を持つ。
概要
1988年(昭和63年)に東西線の輸送力増強及び5000系を置き換えるために登場した。
05系の車両数は1994年(平成6年)を以て5000系を上回っている。現在は43編成430両が在籍しており、当初計画では2006年度に最終編成として4編成40両が新製され、最後まで残存している5000系をすべて置き換える計画であったが、有楽町線・13号線用の新型車両10000系の投入による計画変更で新造を中止した(現在残存している5000系は有楽町線用の07系4編成の転属で置き換える)。
製造メーカーは日本車輌製造・川崎重工業・近畿車輛・日立製作所・東急車輛製造の5社である。
18年間に亘って製造されているため、製造時期のロットによって外観や主要機器が大きく異なり、同一系列とは言い難い面もある。名目上の基本性能は下記の通り。
- 起動加速度:第14編成以外は3.3km/h/s、第14編成は3.0km/h/s(5000系は3.5km/h/s)
- 常用減速度:3.5km/h/s(5000系は4.0km/h/s)
- 非常減速度:5.0km/h/s
- 設計最高速度:第1~33編成は110km/h、第34編成以降は120km/h
最初に製造された第1~3編成以外は最初からすべて自動放送を搭載し、この3本も2000年頃に自動放送を設置したため、現在はすべての編成で自動放送を流している。但し車掌の訓練のため1日の乗務の中で1回は自動放送を使用せず、自らの肉声による放送をする事になっているため、作動しない事も多々ある。主に肉声放送は朝夕のラッシュ時(特に浦安駅基準で午前8時前後の30分間に運行されている中野方面の列車は肉声放送が多い)に多いが、日によっては昼間に行われる事もある。
編成
05系は18年間に亘って製造されているため、途中での仕様の変更が多く、同じ仕様で3年間製造された事がない。先頭車の前面形状も7次車までと8次車以降で異なっている事から、ここでは7次車までの05系と8次車以降の05N系に分けて解説する。
なお、車両の形式は車種構成に関わらず、西船橋方から05-100形→05-200形→・・・→05-000形となっている。本文中、営業用運転台付き車両は「C」、簡易運転台付き車両は「c」、電動車(主電動機4基搭載)は「M」、付随車(主電動機非搭載)は「T」で表している。
05系
第1~13編成と第15~18編成は加速・減速時に高周波分巻チョッパ制御特有の、「プー」という音を発する。電機子チョッパとは違い、周波数の違う音が交互に出る。
第1~13編成
同時期に製造が開始された日比谷線の03系と同一の高周波分巻チョッパ制御(四象限チョッパ制御)車で登場した。編成中の電動車(M)と付随車(T)の構成は5M5Tで、主電動機出力160kW/台。チョッパ制御車の歯車比は5.73。
座席は第34編成以降の車両と同じく20m車体で一般的な3-7-7-7-3人掛けになっているが、窓割が若干異なっている。座席の袖仕切りの形状は6000系以来の流れを組む網棚の高さまでつながっている形状のもので、第24編成まではほぼ同じ形状である。
編成は、西船橋方からCTLINK -MLINK-MLINK-TcLINK-McLINK-TLINK-TLINK-MLINK-MLINK-CTLINKで、05-200形と05-800形に2基、05-500形に1基パンタグラフが搭載されている。
製造年次により車内設備が異なるのが特徴である。
第1~3編成
1988年(昭和63年)度製造の1次車である。この編成の投入により暫定配置されていた8000系が半蔵門線に転属した。
- 原型となった車両。第4~24編成と比べるとごくわずかながら前面窓の上部高さが低い。
第4~6編成
1989年(平成元年)度製造の2次車である。
- 登場時から自動放送を搭載。後の車両更新で車いすスペースを設置した。現在では第1~3編成も自動放送が搭載されたため、車いすスペースのみが識別点となる。
第7~9編成
1990年(平成2年)度製造の3次車である。
- LED式車内表示器の表示ドットが角型から丸型に変更されて見易くなった。
- またこの編成からJR線用のATS-Pを標準装備した。同時に第1~6編成もATS-Pの設置工事を施行した。
第10~13編成
1991年(平成3年)度製造の4次車である。なお、4次車には後述の第14編成も含まれる。
- 座席がバケットタイプに変更された。
- 側扉窓が複層硝子となり、側扉窓の丸みがやや多くなった。
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第14編成
ワイドドア車の試作車で、主回路に同時期(1990年)に製造された南北線の9000系と同じGTO素子によるVVVFインバータ制御を採用した。4M6Tの構成で、主電動機出力200kW/台。
名目上の起動加速度は3.0km/h/sと他編成の3.3km/h/sより低くなっているが、中高速域での加速性能はチョッパ制御車を上回っている。また東西線を走る唯一のGTO素子インバータ編成でもある。この編成から行先表示器がLED式となった。また先頭車の正面下部に両側の矢印と「WIDE DOOR」をあしらったステッカーを貼付していたが、後に撤去されている。
この編成と第19~33編成の4M6T車は歯車比が7.79と非常に大きい。編成は、西船橋方からCT-M-M-Tc-Tc-T-T-M-M-CTである。
1991年(平成3年)度製造の4次車である。
第15~18編成
ワイドドア車の量産車で、主回路は初期ロットと同じ高周波分巻チョッパ制御、編成構成は5M5Tに戻る。第14編成と同じく先頭車の正面下部に両側の矢印と「WIDE DOOR」をあしらったステッカーを貼付していたが、後に撤去されている。この編成から2・9号車に車いすスペースが用意されている。
1992年(平成4年)度製造の5次車である。
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第19~24編成
主回路に同時期(1992年)に製造された千代田線用の06系や有楽町線用の07系と同一のIGBT素子のVVVFインバータ制御を採用した。窓割も06系・07系と同一に変更され、座席が4-6-7-6-4人掛けとなっている。但し06系・07系とは雨樋付近の構造が異なり、06系・07系は側面も張り上げ屋根になっているのに対し、この編成は張り上げ屋根になっていない。6・7人掛け部の窓は2分割されていない。
そのうち、第24編成は廃車になった5000系アルミ車(5453号)から一部の部品がリサイクルされた車両(アルミ・リサイクルカー、後述)で構成している。以降第33編成まで4M6Tの編成構成となっている。主電動機出力210kw/台。
このグループまでは運転台が回転式ツーハンドルで、当初速度計(黒地白文字)には車内信号を表示するスペースがなく、CS-ATC改造時には速度計ごと大型のもの(白地黒文字で電照可)に交換されている。ブレーキハンドルは06系・07系と同様に固定式となったが、基本的な乗務員室内のレイアウトは第18編成までと大きくは変更されていない。
前面窓の内部にはインバータ制御車である事を示す小さな「V」マークが貼付されているが、インバータ車でも第14編成及び後述の第25編成以降には貼付されていない。なお、第25編成以降の「05N系」は全編成がインバータ制御なので区別の必要がないためである。
このグループから第33編成までは側面の窓の一部が固定窓となっており、開閉できるのは両側面2ヶ所ずつの計4ヶ所で、固定窓には「この窓は開けられません」と表示されたステッカーが窓の上部に貼られている。冷房装置は角に丸みのある、直方体に近い形状となった。
編成は、西船橋方からCT-M-T-M-Tc-Tc-M-T-M-CTで、各M車にパンタグラフが1基ずつ搭載されている。
第19~21編成
1993年(平成5年)度製造の6次車である。
- 第19・20編成はに冷房装置の交換を受け、第31編成以降のやや角ばった形状のものになっている[第20編成は2006年(平成18年)2月頃交換]。
第22~24編成
1994年(平成6年)度製造の7次車である。
- 前述のように第24編成はアルミリサイクルカーである。
05N系
第25~33編成
第24編成の投入で東西線からは5000系の非冷房車が一掃され、冷房車は延命工事も受けていたため、05系の投入は一旦中断し、1999年度から投入が再開された。第24編成の登場から5年が経過していたため、全面的に見直されて製造され、別形式とも思わせるスタイルで登場した。
主回路はIPMの2レベルに変更したVVVFインバータ制御を採用した。4M6T構成、主電動機出力は205kw/台。
また、正面のデザインをリニューアルした(前照灯と尾灯は丸型となり斜めに設置され、この部分には飾りのような成形品が付けられている。前面窓下部も左右が斜めになっている。また、スカートを設置した。)事から「05N系」や「新05系」とも呼ばれている(このあたりは京急の新1000形に似ているが、京急とは異なり、正式には従来通りの05系のままである。)。鉄道雑誌など会社(当時は営団)が発信する外部向け資料には正式に「05N系」と表記されている事が多い。そのため、ここでは表記を「05N系」に統一する。但しNが05系の前に表記されて「N05系」とされる事もある(なお、2000年2月に発売されたSFメトロカードには「新05系」が表記されていた。)。
車体に巻かれているラインカラーのうち青系の2本は、濃い方の帯はやや紺色に近くなり、明るい色の帯の色も変更され、2色の帯の色の差が大きくなった。また車外転落防止幌が新製時から取り付けられた。なお第1~24編成は改造で設置している。
室内座席は片持ち式となり、座席袖仕切りは大型の丸みを帯びたものとなった。ロングシート中間の握り棒はない。袖仕切りの形状自体は同時期製造の9000系(4次車以降)と同じ形状のものだが、05N系は完全片持ち式であるのに対し、9000系のものは小型されながらも脚台が残っている。また、9000系のものは荷棚の横に6000系以来の一体型袖仕切りの名残りともとれる製形品が取り付けられているのに対し、05N系では取り付けられておらず、袖仕切りの手摺りと荷棚との接合部は一般的な構造となっている。車端部の貫通路扉が茶色に変更された。
運転台は左手操作のワンハンドルマスコン(力行4ノッチ・常用ブレーキ8ノッチ・デッドマン装置付き)となった。乗務員室内の配色がこれまでの緑系から薄茶色系に変更になった。なおワンハンドル車でも非CS-ATC装備で登場した車両は速度計が黒地だが、CS-ATCへの改造時に白地のものに交換されつつある。このグループの途中から正面運転台窓ガラスの上部に遮光シートが貼付された。
編成は、第19~24編成同様西船橋方からCT-M-T-M-Tc-Tc-M-T-M-CTで、各M車にパンタグラフ1基ずつ搭載。
第25~27編成
1999年(平成11年)度製造の8次車である。
第28~30編成
2000年(平成12年)度製造の9次車である。
第31~33編成
2001年(平成13年)度製造の10次車である。
- 内装の細部が簡素化され、乗務員室と客室の仕切りドアの着色ガラス(オレンジ色)の使用廃止などが行われている。
- 同時に冷房装置の冷媒に代替フロンを用い、さらに出力の向上したものに変更された。この冷房装置はこの後に製造された車両にも搭載されている。角ばった直方体の形状のものである。
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第34~39編成
車体の窓割は営団とこれに乗り入れる鉄道事業者で協議して定めた規格に基づいたものとなり、座席は標準的な3-7-7-7-3人掛けとなっている。7人掛けロングシートには3+4で区切る握り棒が設けられた。また前照灯は自動車などにも普及しているキセノンランプ(HID)を搭載し、視認性の確保も併せて行っている。このグループから再び5M5T構成に戻る。7人掛け部の窓は2分割されており開ける事が出来る。
半蔵門線の08系を基に設計されている。座席袖仕切りも08系と同様の角張った形状のものとなった。但し08系とは雨樋付近の構造が異なり(08系は側面も張り上げ屋根であるがこの編成ではそうなってはいない。なお05系でも第40編成以降では形態は異なる物の側面も張り上げ屋根となっている。)、また正面LED行先表示器も英字併記されていないままで、車内のLED式旅客案内表示器も1段表示である。
運転台のブレーキ段数表示計は08系と同様の力行ノッチも表示する表示灯式のものとなった。主電動機出力165kw/台。設計最高速度が120km/hに向上した。165kW車の歯車比は6.21。
なおこのグループから集電装置はシングルアーム式パンタグラフとなっている。このグループでは編成中の一部パンタグラフ降下(5→3基)が行われている。当初は第35編成で行われていたが、現在では第34編成を除き3基使用となっている。降下部の側面上部には黄色い印が付けられている。なお第33編成以前の菱形パンタグラフ搭載車では5M5T編成がパンタグラフ5基、4M6T編成が4基である。
編成は、西船橋方からCT-M-M-T-Mc-Tc-T-M-M-CTで、05-200形と05-800形に2基、05-500形に1基パンタグラフが搭載されているが前述のように05-200形と05-800形の内の各1基は現在使用されていない。
第34~36編成
2002年(平成14年)度製造の11次車である。
- 第35編成はパンタグラフ降下試験に最初に使用された編成である。
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第37~39編成
2003年(平成15年)度製造の12次車である。
- 帝都高速度交通営団の民営化直前である2003年12月~2004年1月に投入されたため、営団地下鉄を証明する「Sマーク」で見られた時期が大変短く、貴重な写真とされている。この中で第39編成は営団としては銀座線1300形を嚆矢とする新製車の最終車両であったが、特にそれを示すステッカーなどは貼付されていない。
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第40編成以降
東葉高速鉄道との協定により日立製作所提唱の『A-train』の構体を採用し、東葉高速2000系と共通の設計に変更されている。
西武鉄道、東武鉄道、東葉高速鉄道、東京地下鉄との共同研究により車両規格を共通化している他、いわゆる「標準車両」の規格にも適合し、今後は他線を含めて車両増備はこのタイプの車両に統一される予定であり、13号線・有楽町線用の10000系はこの車両をベースに設計された。
このグループは当初よりパンタグラフは3基搭載である(なお、10000系では再び5基搭載に戻っている)。衝突事故や車両火災の対策が実施され、車両の角を斜めにし、有毒ガスの原因であるFRPの使用廃止など安全対策が強化された。側扉窓が単層式(初期の車両は単層ガラスだったが途中から複層ガラスに変更)に戻った。車内の旅客案内表示器はこれまでの後付け設置から製造時に扉と一体化した組み込みに変更されたが、全扉配置から千鳥配置に削減され、代替として「このドアが開きます」「反対側のドアが開きます」の表示ランプが設置された。固定窓である車端部の窓は車体とほぼ段差がなくなっている。
特徴として、中間車には必ず座席のないスペースが確保され、営団時代に製造された第34~39編成と比較すると、3~8号車までの3人分の座席が1ヶ所づつ削減されて18席少ない。また座席が他のA-trainに採用されているものと似ているものとなり、1人分ずつ区分された形状にはなっているものの、着席部に合わせた凹みはなくなり、実質的にはバケットシートではなくなった。袖仕切りの形状も再び変更されている。
概要にある通り、このグループは10000系の投入に伴う07系の有楽町線から東西線への転属に伴い、2004年度に製造された第40~43編成(13次車)で増備は中止されている。なお、製造当初JR乗り入れ不可の編成も有ったがその後乗り入れ可能となった。
編成は、西船橋方からCT-M-M-T-Mc-Tc-T-M-M-CTで、05-200形と05-500形と05-800形に各1基パンタグラフが搭載されている。
仕様一覧表
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| 第1~13編成
| 第14編成
| 第15~18編成
| 第19~24編成
| 第25~33編成
| 第34~39編成
| 第40編成以降
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| 前面形状
| 角型前照・尾灯 スカートなし | 丸型前照・尾灯 スカートあり
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| 前照灯
| シールドビーム | HID
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| 行先表示装置
| 字幕 | 3色LED
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| 車内案内表示器
| 全扉上設置 | 千鳥配置
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| 制御方式
| 高周波分巻チョッパ | GTO素子VVVFインバータ | 高周波分巻チョッパ | IGBT素子VVVFインバータ
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| MT比
| 5M5T | 4M6T | 5M5T | 4M6T | 5M5T
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| 主電動機出力
| 160kw | 200kw | 160kw | 205kw | 165kw
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| 編成総出力
| 3,200kw | 3,280kw | 3,300kw
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| 歯車比
| 5.73 | 7.79 | 5.73 | 7.79 | 6.21
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| パンタグラフ
| 菱形5基 | 菱形4基 | 菱形5基 | 菱形4基 | シングルアーム式5基 第35~39編成は2基降下中 | シングルアーム式3基
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| 側扉幅
| 1.3m | 1.8m | 1.3m
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| 運転台
| 回転式ツーハンドル | ワンハンドル
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| 座席形状
| 区分柄あり 非片持ち式 | 区分柄なし 片持ち式
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| 座席中間握り棒
| なし | あり
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| 定員
| 先頭車:141名、中間車153名(10両編成定員:1,506名)
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その他の仕様等
ここでは共通事項や基本項目等について説明する。
前面
前述のように7次車までと8次車以降(05N系)で大幅に異なっているが、基本的な窓配置は、車外から見て右半分を占める大窓上部に行先表示機があり、左半分の2つの窓の内の左側窓上部に運行番号表示機があり、右側窓(非常口窓)上部には車両番号が白字で書かれている。ワイパーは右側の大窓のみに設置されている。又、アンチクライマー(車体下部の突起)がある。連結器は密着連結器である。
行先表示機
- 行先表示機は幕式の第13編成まででは英字併記であるが、LED式の第14編成以降では英字併記となっていない。
社紋
- マークのみで、営団時代には非常口部のラインカラー帯の部分に取り付けられていたが、民営化時に、左側の窓の右上側に変更されている(これにより、客室からの眺望がやや悪くなった)。なお、営団時代に社紋の貼られていた部分は、帯ごと貼り変えられた為、現在でもこの部分の帯が他の部分よりもやや綺麗になっている編成もある。
前面窓の遮光シート
- N05系4M6T車の途中から設置され、未貼付で登場した車両にも貼付されたが、08系などでは正面の3つすべての窓ガラスに貼付されているのに対し、05N系では運転台ガラス(車外から見て3つのうちの右側の1つ)だけに貼付されている。
車体側面
前述の様に製造次によって窓配置が異なっていて、A-Trainである13次車のみ張り上げ屋根となっている。どの編成も側窓の上部と側扉の上部の高さが揃っている。なお、先頭車の最前部の側扉より前の部分は後ろの部分と比べて綺麗に清掃されている。
側扉の取っ手は13次車のみ各両開き扉辺り1個で、12次車までは2個(両開きの両側)に付けられている。車外放送用スピーカーは5次車までは車体側面に直接取り付けられているが、6次車以降は冷房装置のきせに内蔵されている。転落防止幌は7次車までは後設、05N系は新造時から設置である。
ラインカラーの帯は、前述のように7次車までと05N系で異なっているが、共に側面には腰部に貼られており、側扉及び乗務員室扉にも貼られている(但し転落防止幌には貼られていない)。05N系の方が貼り付け位置はやや低く、太い帯(水色帯)の幅がやや広くなっている。7次車までは前面と帯がつながっているが、05N系ではデザイン上、前面の帯とはつながっていない。
JR線に乗り入れる為、ATS-P取り付け車である事を表すPの文字(四角形で囲まれている)が先頭車乗務員室扉前方に黒字で書かれている。7次車まででは濃い方の側帯の中に書かれているが、05N系では側帯より下に書かれている。
行先表示機
- 各側面に1つずつ設置されている。全車英字併記である(前面は異なる)。
- 設置位置はワイドドア車のみ車体中央部の側窓の上に設置されている。それ以外の編成では中央部ではない大窓(6~10次車では6人掛けの部分)の上に設置されている。
- 窓上での位置は、ワイドドア車と側窓に縦仕切りのない6~10次車では側窓の中央部の上に設置されているのに対し、第1~13編成及び11~13次車では車体中心よりに設置されている。
社紋
- 各側面に先頭車は2個、中間車は1個設置されており、この内全車の側窓上にある小型のもの(以下、「小型」と略)はマークのみであるが、先頭車乗務員室扉後ろのみにある大型のもの(以下、「大型」と略)には紺地の社名表記もある。
- 設置方法は、営団時代に製造された12次車までは営団マークのプレートを付け替える形で設置されており、車体側面より出っ張っている。13次車は単に貼られているだけである。
- 設置位置は以下のようになっている。
- *第1~13編成及び11~13次車では車体中央部の窓上に設置。但し窓の中心部ではなくややずれた位置に設置されている。
- *ワイドドア車では車体中央部の戸袋窓(戸袋窓はワイドドア車のみ設置)の上に設置されている。
- *6~10次車では行先表示機を設置していない6人掛け部の窓中央部の上に設置されている。
- 7次車までは営団時代にはこの位置には貼られていなかった(05N系では大型の営団マークを貼り付け)が、民営化時に全編成(他系列でも東西線色の5000系以外の全編成)貼り付けとなった。設置方法は全編成とも単に貼られている。
- 設置位置は以下のようになっている。
- *貼り付け空間に余裕のある6~10次車では貼り付け上面が側扉上部とほぼ同じになっている。
- *貼り付け空間に余裕の少ない1~5次車及び11~13次車の内、13次車以外では南側側面は号車表示位置と重なってしまう為か、(号車表示位置の異なる北側側面も含め)社紋貼り付け位置が高くなっている。11・12次車は営団時代から高い位置に社紋が設置されている。
- *13次車では、南側側面の号車表示位置を最前側扉の後ろ側に変更しており、6~10次車と同様の高さに設置されている。
冷房装置
- 全車集中型である。外観は5次車までは一般的なかまぼこ型である。
- 6次車以降は車外放送用スピーカー内蔵となり外観も変更され、10次車で容量や外観の変更が行われている(後に第19・20編成もこの形態に交換)。詳細は編成の項を参照の事。
車内
吊革は東京地下鉄標準の3角形の物で、白色であるが、優先席部は2005年(平成17年)に黄色の物に交換されている。なお、13次車と優先席部の吊革の革は繊維になっている。
座席モケットはは7次車までは区分柄のあるが8次車以降は区分柄がなくなり、地の色も変更されている。なお、07系2次車も後に05系7次車までの物と同一の柄に変更された。
各車間の貫通路扉の窓は6次車から下方向に長いものとなっている。
乗務員室
前述のように7次車までが緑系の配色、05N系が茶色系の配色である。
運転台
- マスコンハンドルにはデッドマン装置が搭載しているが、JR中央緩行線内では使用されていない可能性がある。
- ブレーキハンドルは1~5次車は取り外し式、6~7次車は固定式である。
- 速度計は120km/hまで目盛りが刻んであるが、新ATC未改造車には数値は100までしか書かれていないものもある。新ATC対応車は白地でオレンジ色に電照出来る。非対応車(順次対応改造中)は黒地で、7次車までは車内信号表示スペースのない小型のもの(その為新ATC改造時には大型の速度計に交換し、他の計器より突出する事となった)であったが8次車以降は当初から表示スペースが用意されている。
- 10次車までは、ブレーキ段数を表示する計器(針が回転してブレーキ段数示す)が設置されていたが、11次車以降は力行ノッチも表示出来る表示等式に変更されている。
乗務員室と客室の仕切り
- 全編成が乗務員室と客室との仕切りの窓は3ヶ所で、大きさは前面窓同様、運転台真後ろの物が全体幅のおおよそ半分を占め、その右側に乗務員室扉窓、それの右に細長い窓がある。なお、9次車まででは乗務員室扉窓がオレンジ色となっている。
- 東西線内では(客室側から見て)左側の2ヶ所で遮光幕を使用する事が多い。
05N系のみの特徴
前述の通り、05系は第25編成以降が外観や車内設備をフルモデルチェンジした「05N系」として製造されている。この中には第24編成までとの差異点が前述した点以外にも存在する。
他社線での自動放送
営団の東京メトロ移行時より「05N系」のみ東葉高速鉄道線・東日本旅客鉄道(JR東日本)線でも自動放送に対応している。このうち第37~39編成は製造時にJR用の自動放送を搭載したが、異常が発生したため、営業開始前に撤去されていた。
放送は相手会社の仕様で、英語放送は同一人物(クリステル・チアリ)でありながら、発音やアクセントが異なっている。また、JRの場合、中野・三鷹・西船橋・津田沼(いずれもJR線の最終停車駅の時に限る)以外は発車後すぐに放送が流れる。これは同じ区間を走行するE231系800番台よりも放送の流れるタイミングが早い。
また、津田沼発の列車に限り西船橋直前の放送が一部異なる場合がある。JR車の場合、乗り換え案内は「総武線の各駅停車、武蔵野線、京葉線はお乗り換えです。」だが、メトロ車の場合は「総武線の各駅停車・武蔵野線・京葉線・東葉高速線はお乗り換えです。」となる放送も用意されている。しかし、現在はJRもラッシュ時には乗り換え案内を省略する事が多いため、ラッシュ時しか直通列車が存在しないので実際には流れない事が多い。なお同じ時間でもE231系800番台はここでは必ず流れている。
車内表示器について
東西線内
第1~24編成は制御装置の性能が低いため、文字数の変化に対応できていない。2文字の駅名と4文字の駅名でも「中 野」(間隔は1文字分)、「高田馬場」、「神楽坂」(3文字と4文字の場合間隔はなし)などの様に間隔の空き方がバラバラである。
「05N系」では4文字基準となり、2文字の場合特にスクロール時は「中 野」、「高田馬場」、「神 楽 坂」と位置が同じ所になる様に、間隔が大きく開いている。
その他、スクロール中のナンバリングは05N系以外は英語表示のみに表示されている。
東葉高速線・JR線内
営団時代は第34~39編成のみが対応していたが、東京メトロ移行時に第25~33編成も対応する様になった。現在、東西線内では走行中はスクロールしたままであるが(「次は 高田馬場(T-03) Next Takadanobaba(T-03)」となる)、JR線では表示内容が営団時代のままで、「この電車は 三 鷹 ゆき」と2文字でも間隔が大きく空かなかったり、スクロールは英字のみでナンバリングにも非対応で、日本語は静止表示となる。
その他、東京メトロ車であっても東葉高速線内でパスネットカードの広告表示があるが、第37編成以降はかつて営団時代に東西線内での広告・お知らせ表示で「Sマーク」が表示されていた様に東葉高速鉄道の「Tマーク」が前後に表示されているが、第25~36編成は表示できないため通常のひし形が代わりに表示されている。これらは第1~24編成が05N系並みの性能を持つ様に将来更新される可能性もあるが、そのためには中枢である制御装置のメモリー機能をすべて交換する必要があるため費用面から実現には課題が残っている。
民営化以後の自動放送の移り変わり
民営化前は日本語のみの自動放送が05系とJRのE231系800番台で使用されていたが、細部が第1~33編成とそれ以外で異なっていた。変更点は中野方面からの列車の落合駅と東陽町駅の放送のみであった。
民営化後は放送が一新され、同時に英語放送も追加されたが、東西線は準備の関係で05系の第4~18編成が日本語のみでスタートした。2004年4月時点では駅を発車してしばらくしてから放送が流れる様になり、駅到着時にはすべての駅で「足元にご注意下さい」も放送されていた。しかし、夏頃に英語放送が搭載されていなかった第4~18編成に追加した際には「足元に…」は主要駅及び電車とホームの間に隙間が大きく開いている駅のみに変更された。この頃から平日の朝7:00~9:30、夕方17:00~19:00、夜23:00以降に運行される列車は乗り換え案内(日本語・英語)・行先・次駅(共に英語)が省略される様になる。これらは利用客から「放送が長すぎる」「足元に…が毎回流れてうるさい」とのクレームが重なったためと会社側は説明している。なお、この変更はほどなくして最初から英語放送も使用していた編成にも実施された。
さらに、2004年暮頃から放送の流れるタイミングが順次発車後すぐに変更になり、同時に第1~24編成の車内表示器の表示内容が変化した。
2008年現在、05系と東葉高速2000系はすべて新しい放送に統一されているが、E231系800番台は2004年4月導入の旧タイプを使用している。そのため、すべての駅で「足元に・・・」が流れる他、発車後しばらくするまで放送が流れないなど、05系とは違った放送が流れている。2006年秋頃に登場する07系についても、05系や東葉高速2000系と同様に新しい放送装置が搭載されると思われる。
ワイドドア車
東西線では2006年現在、JRグループ以外の日本の鉄道路線の中で一番混雑率が高い路線となっている。
- 木場→門前仲町間/7:50~8:50 LINK(2004/11調査時)
このため、ラッシュ時の乗降時間短縮を目的に、前述のワイドドア車と呼ばれるドア幅1.8m(但し乗務員室後ろのみ通常幅のドア)の車両が1991~1992年に5編成製造された。しかし、JRなどで導入されている6扉車と比較した場合、乗降に掛かる時間は6扉車の方が短く、ドア幅が広がった分開閉時間が掛かる事で余計な乗降や駆け込み乗車が多く発生し、時間短縮どころか遅延の原因を生み出す結果となり、第14~18編成の5本でワイドドア車の製造を中止した。なお登場時は先頭車の正面に両側の矢印と「WIDE DOOR」を表すステッカーを貼付していたが、汚れが多かったため5年程で撤去されている。
東西線では東葉快速に使用される平日の1運用(この運用のみ05系限定)を除いてすべての運用が05系や5000系に関係なく運用されており、ワイドドア車も他の編成と共通運用で日によっては日中も運転されているため、乗車できる機会は多い。この車両は1両辺りドア1ヶ所に付き2人分、1両辺りで16人分、1編成では156人分も座席が少ないため、混雑緩和にこそその威力を発揮するが、前述の通り座席の減少や遅延の原因ともなり、また乗客がドア付近に集中し易く結果的に乗降の妨げとなるため、ラッシュ時でさえ利用者からの評判はあまり良いものではないとされている。登場当時は営団の車両紹介でもこの車両の存在を大々的にPRしていたが、近年では紹介されないか、されてもほとんど内容までは書かれていない事が多い。
過去に小田急電鉄でも1000形の一部編成を幅2mのワイドドアで製造したが、やはり失敗し、2000形で採用した1.6m幅に改造された例がある事から、ドアを通常幅に戻して座席を他の車両と同じにすべきとの声も根強い。
なお、ワイドドア車はドア付近のスペースが広くなる事から、新製段階からドア付近も線路方向に手摺りと吊り革が装備されている。混雑時の事故防止がその最大の理由だが、これは他編成にも波及し、05系全編成がドア付近での手摺りと吊り革の増設工事を終えている。
外部リンク
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