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渡る世間は鬼ばかりわたるせけんはおにばかり)は、TBS1990年から断続的に制作しているテレビドラマである。現在までに7シリーズが放送された。2006年4月6日から8シリーズ目が放送開始された。

正式な番組名は「橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり」。通称「渡鬼わたおに)」。主人公岡倉大吉・節子夫妻と5人の娘達、そしてそれぞれの一家の暮らしを描く。

日本のお茶の間で愛される、典型的ホームドラマである。元々はことわざ「渡る世間に鬼はなし」をもじってとかく人間関係では苦労させられるというぼやきの意味合いを込めたタイトルだが、今やこの「渡る世間は鬼ばかり」の方が日本人の間で知名度が高いとすら言われている。しかし実際ドラマ内容を見ると人にきつく当たるのは、その人が悲しく、弱いだけで、本当の鬼はいないとわかる。

なお、岡倉家の家族構成のモデルは中田喜子の実家である。

渡邉恒雄(ナベツネ)氏はこの番組の大ファンである。

あらすじ

お食事処「おかくら」を経営する岡倉大吉には5人の娘がいる。上から順に、3月生まれの弥生、5月生まれの五月、7月生まれの文子、8月生まれの葉子、9月生まれの長子。弥生は夫や子供達に手を焼き、五月は姑や小姑からのいびりに悩まされ、文子は病気の姑の面倒を見た後離婚・復縁、葉子は仕事優先でなかなか男性と落ち着かず、末娘の長子は口うるさい姑にも好き放題言い返す奔放な性格。この5人が次から次へと悩みを抱えては大吉の元に相談に来る。妻の節子を亡くして以来、1人で娘達の世話に追われている大吉であるが、ぶつぶつ文句を言いながらも実は娘達が大好きでなかなか子離れができない面もある。また逆に娘達も父親が大好きでお互い忙しい時間を割いて岡倉家に集まっては一緒に食事をしたりするほどの仲。そしてそれぞれ不満を抱えながらも、自分の家族も大切にしているのである。

特徴

シリーズ1本の放送期間が近年では珍しい4クールという長期作品である。これは作者が話をまとめられないことに由来される。シリーズを重ねるたびに登場人物が増え過ぎて、人間関係を把握し切れない人は多い。

大抵は1シリーズ内でそれぞれの娘に降りかかる問題(主として嫁姑・小姑との関係)が描かれるがシリーズ終盤にかけて解決の方向に向かい、万事丸く収まったところでシリーズ終了となる。だが次シリーズ開始と共にその関係は再びこじれている事が多い。またシリーズが変わると、前シリーズで苦労ばかりさせられてきた登場人物が一転して問題を巻き起こす側に回る、という手法も多くとられる。

初期の頃は、5人の娘それぞれの物語がほぼ均一に近い割合で展開されていたが、近年は次女・五月の嫁ぐ中華料理屋『幸楽』が話題の中心になりつつある。下記キャスト欄の『小島家関係の人々』の人数の多さがそれを証明している。

橋田ドラマといえばナレーターは奈良岡朋子というイメージが強いが、本作では橋田ドラマに出演歴こそあれどファミリーというほどではない石坂浩二が起用されている。

1回の台詞が長いことで有名。台本の見開き1ページが丸々1回の台詞という事もよくあるらしい。その長い台詞が終わるまで周囲の人物は相槌をほとんど打たないので、これもやや不自然である。

ひとりあたりの台詞まわしが長く、相槌が極端に少ない理由は、このドラマの主な視聴者が主婦層であり、放映時間が9時から10時とちょうど夕食の後片付けの時間帯と重なるという事で、テレビ画面から目を離していても、音声だけである程度ドラマの展開を理解できるようにとの配慮から、と出演者の岸田敏志が某ラジオ番組のインタビューでその真相を打ち明けた。 本来は台詞と台詞の間や、登場人物の表情の動き等で表現されるべき部分も長い台詞で表現されているのもこのためであると思われる。

長いドラマということもあり、岡倉節子や遠山昌之、高橋年子など故人となった登場人物も少なくないが、臨終シーンは一度も無い。小島幸吉のように病に倒れるシーンはあるものの、多くは、亡くなった後の話として紹介されている。

また、過去のシリーズの出演者に既に亡くなっている人物(杉村春子中条静夫など)があっても、後のシリーズでそれらの人物の生死について語られる事が無い事もある。   俳優の一時的な降板や問題解決の方法を当該人物を隔離する事で処理する場合には渡米をさせるというパターンが多い。

キャスト

岡倉家の人々

野田家(長女・弥生の嫁ぎ先)の人々

小島家(次女・五月の嫁ぎ先)・幸楽の人々

高橋家(三女・文子の嫁ぎ先)の人々

宗方家(四女・葉子の嫁ぎ先)・山口家の人々

本間家(五女・長子の嫁ぎ先)の人々

菊村家の人々

  • 菊村みのり(長太の元妻、康史の妻、旧姓結城):熊谷真実
  • 菊村康史(サワの息子):錦織一清(少年隊)
  • 菊村サワ(みのりの奉公先の和菓子屋の女将):渡辺美佐子

ナレーション

過去の出演者

岡倉家関係の人々

  • 立花ワカ(節子の叔母):杉村春子(第1シリーズ)
  • 塚田咲枝(「おたふく」女将):三崎千恵子(第1~2シリーズ)
  • 塚田文太(咲枝の息子):長谷川哲夫(第2シリーズ)
  • 小出文平(「おかくら」元板前):横田進(第2~3シリーズ)
  • 岡倉節子(大吉の妻):山岡久乃(第1~3シリーズ)
  • 並木宗治(珠子の顧問弁護士):坂上忍(第4シリーズ)
  • 青山久光(葉子の元婚約者、タキの長男):榎木孝明(第4~5シリーズ)

野田家関係の人々

  • 秋葉リキ(和夫の祖母・故人):原ひさ子(第3シリーズ)
  • 秋葉満枝(和夫・時枝の母・故人):木の実ナナ(第3~5シリーズ)
  • 秋葉時枝(和夫の姉):石野真子(第5シリーズ)
  • 川田草平(いわきに住む老人):三上直也(第3シリーズ)
  • 村上哲也(武志の勤める自動車整備工場の社長):江藤潤(第4シリーズ)

小島家・幸楽関係の人々

  • 小島幸吉(キミの夫・故人):佐藤英夫(第1シリーズ)
  • 小島加奈(久子・健治の長女):米沢由香(第1~2シリーズ)→上戸彩(第6シリーズ)
  • 小島登(久子・健治の長男):伊藤淳史(第1~2シリーズ)
  • 小川浩介(邦子の元夫):別府康男(第1~第3シリーズ)
  • 小川豊(邦子・浩介の息子、現在、存在抹消):堀裕昌(第1~2シリーズ)
  • 小川忠(邦子・浩介の息子、現在、存在抹消):内田健一(第1~2シリーズ)
  • 立石一茂(邦子の不倫相手・故人):橋爪淳(第3シリーズ)
  • 立石伸子(一茂の正妻):沖直未(第3シリーズ)
  • 山形明子(元「幸楽」従業員):西部里菜(第3シリーズ)
  • 早乙女圭吾(山形の恋人・漫画家):正木慎也(第3シリーズ)
  • 城代正則(愛の元恋人):宮下裕治(第5~7シリーズ)
  • 城代忠信(正則の父):神田正輝(第5シリーズ)
  • 中村編集長(加津が出版した本の編集長):大和田伸也(第6シリーズ)
  • 桐野サチ(元「幸楽」従業員、コンピューター関連会社経営):神津千恵(第5~7シリーズ)
  • 石川保(愛のクライアント):若松俊秀(第7シリーズ)

高橋家関係の人々

  • 高橋年子(亨の母・故人):河内桃子(第1~3シリーズ)
  • 七重(亨の経営していた自然食品店「あさま」従業員):市丸和代(第3~4シリーズ)
  • 太田教授(年子の主治医):津嘉山正種(第3シリーズ)

葉子関係の人々

  • 竹原洋次(葉子の元夫):唐沢寿明(第1シリーズ)
  • 竹原留子(洋次の母):本山可久子(第1シリーズ)
  • 竹原洋一(洋次の兄):渡辺寛二(第1シリーズ)

長子関係の人々

  • 遠山昌之(長子の元夫・故人):香川照之(第1シリーズ)
  • 遠山遊(昌之の長女):山辺江梨(第1~2シリーズ)
  • 加納竜一(長子の大学時代の男友達):矢野武(第1シリーズ)
  • 大木すみれ(長子の銀行勤務時代の同僚、後に加納竜一と結婚):横島江里子(第1シリーズ)
  • 遠山孝男(昌之の腹違いの兄):芹沢名人(第2シリーズ)
  • 遠山茂子(孝男の妻):岡本茉莉(第2シリーズ)
  • 田村綾子(遊の母方の伯母、雲仙の温泉旅館「半水盧」の女将):香川京子(第2シリーズ)
  • 田村治茂(綾子の夫):小島秀哉(第2シリーズ)
  • 大木忠則(記憶喪失の男、御曹司):東山紀之(少年隊)(第2シリーズ)
  • 大木忠信(忠則の父):中条静夫(第2シリーズ)
  • 五十嵐牧子(大吉の見合い相手、神林の知人):和泉雅子(第4シリーズ)
  • 春日静子(伸彦の姉):大寶智子(第6シリーズ)

登場人物がよく言う台詞

「渡る世間は鬼ばかり」の登場人物は同じ台詞をよく使う。

  • ほぼ全員 「いくら○○だからって△△って法(道理)はないでしょ(だろ)」「どういう風の吹き回し?」「骨身に染みる」「○○より他ない」「有難いと思ってる」
  • 岡倉大吉 「お金なら父さんが出してやるから」「いつでもうちに帰っておいで、お前1人ぐらい父さんが食べさせてやるから」
  • 岡倉節子 「娘5人も嫁にやるとろくなことありませんね」「娘なんて産むもんじゃありませんね」
  • 小島五月 「申し訳ありません、全部私が悪いんです」「愛!(眞!)おばあちゃんに向かってなんてこというの!!」
  • 小島キミ 「母親の教育が悪いせいだよ」「二度とうちの敷居はまたがせないよ!」「五月、塩まいてやんな!」他多数
  • 小島 眞 「だってしょうがないじゃないか」「何でもかんでも母さんのせいにするなよ」
  • 小島久子・野々下邦子「母ちゃん、くやしいー」
  • 高橋年子 「望は高橋家の孫です」
  • 本間長子 「あたしはお父さんの世話をするためにこの家にいるのよ」
  • 神林常子 「英作、長子さんとは別れなはれ」「わてな、××やて、こない思いますねんな」「へぇへぇ」
  • 青山タキ 「私は息子達とは縁を切りました」「とんでもございません」
  • 田島聖子 「おかみさん、あたしの言ってる事、間違ってます?」「大きいおかみさん」
  • その他、以下のような独特な言い回しがあるのも特徴である。
    • 「こしらえる」-主に食事を作る事を言う。老年~若年(高校生・小学生)までが使用。
    • 「○○の分際で」-主にキミが五月に対して言う。
    • 「岡倉へ帰らせて頂きます」- 実家のことをわざわざ苗字で表現する。他の登場人物は実家の事をふるさとや国と言うこともある。
    • 「一流企業」「一流大学」「有名な私立中学/高校」- 世間で一般的に知名度の高い学校や企業のことを指す場合に用いる。この後「苦労して行ったって、親の思うどおりには、」「より職人になったほうが幸せに」と続く。
    • 「あかりや武志」「愛や眞」「隆やミカ」「加奈や登」- 二人兄弟(兄妹etc)が登場することが多く、子供たちを纏めて表現する際には基本的に「○○や△△」のように“や”で結ぶ。
    • 「ボーイフレンド」及び「ガールフレンド」- (特に子供たちの)異性の友人、もしくは恋人。間違っても「男友達/女友達」や「彼氏/彼女」は使わない。
    • 「行って参ります」- 「行って来ます」とは言わない事が多い。
    • 「ただいま帰りました」-学校や出前・市場、時には“だんなの遣い”から帰った時に使う。決して「ただいま」だけで済まさない。
    • 「お元日」-1月1日のこと。「元日」「元旦」とは言わない。
    • 「○○するの、○○したいのよ(○○するんだ、○○したいんだ)」-二度言う事で自分の意志を強調させる。

物語の舞台

  • お食事処「おかくら」 - 大吉の経営するお食事処
  • 中華「幸楽」 - 五月の嫁ぎ先の中華料理店
  • ごはんや - 弥生の夫・良たちが共同経営するご飯の製造・宅配サービス
  • FTトラベル - 文子の経営する南米専門の旅行代理店・(Fumiko Takahashi) からきている
  • 和菓子「菊屋」 - 加津の母・みのりが奉公する和菓子店
  • フランス料理「ラ・メール」 - 弥生が勤めたことのある飲食店(第3シリーズまで)
  • 自然食品店「あさま」 - 亨が始めた自然食品店(第4シリーズまで)
  • バー「くるみ」- 勇が通い詰めたバー。女将・里美と不倫関係になったと思われたが、実は美人局だった。

  後に女将は改心し勇や五月に謝罪し、郷土に帰る。

  • 小料理屋「おたふく」 - 会社員時代の大吉がこの店に通ったことがきっかけで退職、修業を積んだ

スタッフ

データ

通常版

視聴率はすべてビデオリサーチ調べ、関東地区のもの。

  • 第1シリーズ:1990年10月11日~1991年9月26日(全49回、平均視聴率18.2%)
  • 第2シリーズ:1993年4月15日~1994年3月31日(全49回、平均視聴率23.8%)
  • 第3シリーズ:1996年4月4日~1997年3月27日(全50回、平均視聴率26.6%)
  • 第4シリーズ:1998年10月1日~1999年9月30日(全51回、平均視聴率24.7%)
  • 第5シリーズ:2000年10月5日~2001年9月27日(全50回、平均視聴率24.3%)

このシリーズからハイビジョン制作

  • 第6シリーズ:2002年4月4日~2003年3月27日(全51回、平均視聴率23.5%)
  • 第7シリーズ:2004年4月1日~2005年3月31日(全51回、平均視聴率18.2%)
  • 第8シリーズ:2006年4月6日~2007年3月(予定)

放送時間は、いずれも木曜午後9時~9時54分である。

スペシャル版(単発放映)

  • 1994年9月29日
  • 1995年12月28日
  • 1999年12月23日(視聴率23.0%)
  • 2000年4月6日(視聴率20.9%)

その他

  • TBSの看板番組『関口宏の東京フレンドパークII』のスペシャル版に泉ピン子を筆頭とする渡鬼ファミリーが隔年(1995年3月27日、2001年3月26日、2002年9月30日、2004年9月27日、2006年3月27日)で出演している。
  • 渡鬼人気に乗じて、久子役の沢田雅美と邦子役の東てる美が「悪魔シスターズ」というユニットでCDデビューしている。曲名は「あなたってパヤパヤ」。
  • サンヨー食品(「サッポロ一番」のインスタント麺ブランドで知られる)とのコラボレーション商品がある。
  • 「おかくら」等で出されるビールアサヒビールのスーパードライである事が多いが、野田良が飲む場合のみ「ヱビスビール」が出される。良役の前田吟が同製品のCMに出ていたため。同様に高橋亨が作中で飲むビールも三田村邦彦麒麟麦酒の新潟限定商品「じょんのび」のCMに出ていたため「一番搾り」等であった。
  • ちなみに岡倉大吉役を務める藤岡琢也朝日放送の「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」にゲスト出演した際、藤岡の料理の手つきが非常に不慣れだったため、上沼恵美子から「『おかくら』でのイメージと全然違うんですね!」と言われた。
  • 2006年春より始まる第8シリーズにおいて、藤岡琢也が肺炎で入院し、出演が困難になった事態を受け、岡倉大吉役は宇津井健に変更される事となった。作品の中核を成す登場人物を演じる役者が変更する事で、今後本作のイメージが大きく変わる事が予想される。
  • シリーズは既に10年以上続き、家系図なしでは話がわからないと言われるほど複雑化している。更には長期化によりマンネリ化も進み、視聴率も低下してきている。このため「同じような話ばかりでつまらなくなった」「もう潮時だ。いい加減終わらせたほうがいいのではないか」という意見がしばしば聞かれる(最終回の筋書きが既に作られているという話すらある)。これに関する話題は週刊新潮でも取り上げられた。
  • 小島(現姓:野々下)邦子と小川浩介の間の子供は当初、豊(演:堀裕昌)と忠(演:内田健一)という名前の2人兄弟だったが、その後隆とミカの2人兄妹に変更された。これは設定や背景がよく変わる本作としても極めて異例。
  • ちなみに、かつての人気アイドルユニット少年隊のメンバー3人はすべてこのドラマに出演しているが、メンバー同士の共演はほとんどない。

放送局

関連項目

外部リンク

前番組:
芸能社会
渡る世間は鬼ばかり(第1シリーズ)
TBS木曜9時枠の連続ドラマ一覧
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次男次女ひとりっ子物語
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家栽の人
渡る世間は鬼ばかり(第2シリーズ)
TBS木曜9時枠の連続ドラマ一覧
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3年B組金八先生(第4シリーズ)
渡る世間は鬼ばかり(第3シリーズ)
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渡る世間は鬼ばかり(第4シリーズ)
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20歳の結婚
渡る世間は鬼ばかり(第5シリーズ)
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渡る世間は鬼ばかり(第7シリーズ)
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