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自由民主党総裁(じゆうみんしゅとうそうさい)とは自由民主党国会議員および党員党友等による選挙によって選出される、自由民主党の最高責任者であり、党首に相当する。総裁の役職名は、立憲政友会日本自由党を引き継いだもの。

thumb|240px|自由民主党本部

概要

自由民主党は、結党以来議席の過半数を占めるか、過半数に達しない場合も殆どの期間で与党第一党の地位を保っている。このため単独か、あるいは連立与党の協力を得て国会での首班指名選挙において、党総裁を内閣総理大臣に指名して来た。したがって、事実上党総裁は首相と同一視される。2005年9月19日現在、歴代の自由民主党総裁経験者で首相になれなかった者は、河野洋平だけである。また、1955年の自由民主党結党後に自由民主党総裁に就任せずに内閣総理大臣に就任した者は、細川護煕羽田孜村山富市である。以上3名が首相となった、1993年7月から1996年1月までの期間を除き、自由民主党総裁は常に首相に指名されてきた。首相就任時は党務を執行部幹事長に委ねている。首相在任時の総裁を総理総裁と呼ぶこともある。

また、他党の代表者と異なり、河野洋平および一時期の橋本龍太郎以外は基本的に首相を兼務しているため、党総裁は「首相」の肩書きが優先され、「総裁」のみの肩書きが使用されることは稀である。ただし、マスメディアでは国政選挙期間中の選挙報道のみ、総裁の肩書きが優先される慣例がある。たとえば「小泉首相」は「小泉総裁」と呼ばれる。これは、公職選挙法の規定により、公平を期するため他党の代表者と表記を揃えていると思われる。

自由民主党総裁は、党員・党友(「自由国民会議」「国民政治協会」会員)による公選が原則だが、両院議員総会で選ばれることもある。党員の国会議員のみ選出される資格を持つ。

総裁任期は現在3年である。総裁任期は1972年までは2年、1972年からは3年、1978年から2年、2002年から3年となり現在に至る。

1974年以降、三選は禁止されている。ただし中曽根康弘総裁は衆参同日選挙での大勝を理由に例外として2期目の任期の1年延長を認められた。

自由民主党総裁の一覧

自由民主党総裁代行委員
-鳩山一郎
緒方竹虎※1
三木武吉
大野伴睦
1955年11月15日-1956年4月5日旧民主党
旧自由党
旧民主党
旧自由党
自由民主党総裁
1鳩山一郎1956年4月5日-1956年12月14日鳩山派
2石橋湛山1956年12月14日-1957年3月21日石橋派
3岸信介1957年3月21日-1960年7月14日岸派
4池田勇人1960年7月14日-1964年12月1日池田派
5佐藤栄作1964年12月1日-1972年7月5日佐藤派
6田中角栄1972年7月5日-1974年12月4日田中派
7三木武夫1974年12月4日-1976年12月23日三木派
8福田赳夫1976年12月23日-1978年12月1日福田派
9大平正芳※21978年12月1日-1980年6月12日大平派
10鈴木善幸1980年7月15日-1982年11月25日鈴木派
11中曽根康弘1982年11月25日-1987年10月31日中曽根派
12竹下登1987年10月31日-1989年6月2日竹下派
13宇野宗佑1989年6月2日-1989年8月8日中曽根派
14海部俊樹1989年8月8日-1991年10月30日河本派
15宮沢喜一1991年10月31日-1993年7月30日宮沢派
16河野洋平1993年7月30日-1995年9月30日宮沢派
17橋本龍太郎1995年10月1日-1998年7月24日小渕派
18小渕恵三1998年7月24日-2000年4月5日小渕派
19森喜朗2000年4月5日-2001年4月24日森派
20小泉純一郎2001年4月24日-2006年9月20日森派

※…形式上な派閥解消または派閥離脱は実質的な所属派閥を記載。
※1…緒方竹虎1956年1月28日に逝去。後任の松野鶴平(旧自由党)が1956年2月10日から就任。
※2…逝去後、西村英一副総裁が総裁代行。

その他

総総分離論

自由民主党総裁以外の自民党議員が内閣総理大臣に就任すること。自民党では自民党議員から首相を選出する場合は、総裁を首相に選出しているが、権力の分散、責任の分担、党内融和の観点からでしばしば総理・総裁の分離案が浮上する。しかし、過去に何度か分離案が浮上しても調整段階で失敗しており、自民党総裁以外の自民党議員が首相に選出された例は一度もない。なお、自民党総裁を退くと首相も辞任することが慣例化しているため、自民党において総総分離体制が持続されたこともない。

任期延長論

総裁の再選制限が規定されて以降、総裁の任期切れが近づく中で総裁の指導力によって国政選挙で圧勝すると、総裁への求心力が高まって首相を続投するために総裁任期延長論が党内から出てくる。首相は国会議員として当選し続け、国会の首班指名で選出される限り再選に制限はないが、党総裁を首相に選出することが慣例化している自民党では党総裁の任期切れが首相続投の障害となる。

1986年、中曽根総裁が死んだふり解散による衆参同日選挙で自民党が勝利したことによって、総裁任期を1年延長した。

2005年、小泉総裁が郵政解散による第44回衆議院議員総選挙では自民党が圧勝したため、小泉総裁に対する求心力が強まり、党総裁の任期が切れる2006年9月以降も、2年後の参院選などの対応のために引き続き首相を務める意見が党内で起こった。しかし、当の小泉は当初から自身の総裁任期延長を否定しており、総裁の任期満了後も総裁はもとより、首相を続投する心算は無いと表明した。一説には「首相任期中は消費税を上げない」と明言したため、首相を続投すると消費税増税を実現できないためともされる。

総理総裁の条件

田中角栄は総理総裁の条件として、「党三役のうち幹事長を含む二役、内閣で外務大蔵通産のうち二閣僚」を挙げていた。それらの要職を歴任しえすれば必ず総理総裁になれると言うわけではないが、総理総裁候補の実力者ならそれらの要職歴任は当然と考えていたと思われる。三角大福(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫)の時代はこの条件をクリアしていた。

しかし、鈴木善幸以降は条件に該当しない総理総裁が多く登場し、田中角栄が挙げた条件に全て該当した総理総裁は橋本龍太郎だけである。中には海部俊樹や小泉純一郎など、条件して挙げられた役職に全く就任していない総理総裁も出てきている。

なお、安倍晋太郎渡辺美智雄三塚博桜内義雄は田中角栄が挙げた条件に全て該当しているが、総裁に就任しないままであった。

関連項目

外部リンク


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