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子会社(こがいしゃ)とは、日本における法令上の用法としては、経営において他の会社の支配を受けうる会社をいう。

また、子会社の経営を支配している会社を親会社(おやがいしゃ)といい、両者をまとめて親子会社(おやこがいしゃ)ということもある。なお、子会社が経営を支配する会社のことを親会社から見て孫会社と呼ぶことがあるが、法令上は親会社から見ても子会社のひとつに過ぎない。

会社法においては、従来の商法とは違い、法律の条文で子会社概念を具体的には規定してはおらず(会社法2条3号)、法務省令の会社法施行規則3条1項で「法第2条第3号に規定する法務省令で定めるものは、同号に規定する会社が他の会社等の財務及び事業の方針の決定を支配している場合における当該他の会社等とする」と規定している(親会社については、会社法2条4号・会社法施行規則3条2項で規定)。これは、子会社概念を証券取引法の概念に合わせて、形式的にではなく実質的に解するようにし、また柔軟に対応できるように改正しやすい法務省令で規定したものである。

証券取引法においては、子会社に準ずる関連会社が定義され、子会社と関連会社を併せて関係会社という。

会社法における子会社

子会社の定義

会社法における子会社とは、会社の財務と事業の方針の決定を他の会社に支配されている会社をいう。

そして、具体的に「財務及び事業の方針の決定を支配している場合」といえるためには、

  • 議決権のうち、過半数が親会社の計算(他人名義も含む)において所有している場合(規則3条3項1号)
  • 議決権のうち、40%以上が親会社の計算(他人名義も含む)において所有している場合で、次の1~5のいずれかに当たる場合(規則3条3項2号)
  1. 議決権のうち過半数が、親会社の計算での所有、親会社と取引等で緊密な関係にある会社の所有、親会社と同じように議決権行使することに同意している者の所有であること。
  2. 子会社の取締役会等の機関のメンバーの過半数が、親会社の現在又は過去の役員業務執行社員使用人であること。
  3. 親会社が子会社の重要な財務及び事業の方針の決定を支配する契約があること。
  4. 子会社の資金のうち過半数が親会社の融資であること。
  5. そのほか親会社が子会社の財務及び事業の方針の決定を支配していると推測される事実があること。
  • 議決権のうち過半数が、親会社の計算での所有、親会社と取引等で緊密な関係にある会社の所有、親会社と同じように議決権行使することに同意している者の所有である場合で、前述の2~5のいずれかに該当する場合(規則3条3項3号)

ただし、上記3つの場合にあたっても、民事再生手続、会社更生手続、破産手続、その他これに準じる手続中で、有効な支配従属関係がない場合(規則3条3項1号柱書き括弧内)と、特定目的会社(証券所有者に利益を享受させることが目的で、適切に事業の執行がされている場合)(規則3条4項)を除く。

親子会社関係の規律

会社法において、親子会社について特に適用される主な規定には以下のものがある。

  • 子会社の計算で行う利益供与の禁止(会社法120条1項)、利益供与罪(会社法970条)
  • 子会社の親会社株式の取得禁止(会社法135条1項)
  • 監査役の子会社取締役等との兼任禁止(会社法335条2項)
  • 親会社の監査役等の子会社調査権(会社法381条3項など)
  • 親会社の株主等による子会社に対する会計帳簿等閲覧請求権(会社法433条3項)
  • 会計監査人設置会社の連結計算書類の作成(会社法444条)

旧商法における子会社

商法では、第211条の2において、「他の株式会社の発行済株式の総数の過半数に当る株式又は他の有限会社の資本の過半に当る出資口数を有する会社(以下親会社と称す。)の株式は〈略〉其の株式会社又は有限会社(以下子会社と称す。)之を取得することを得ず。」と定義しており、「株式会社又は有限会社であって、その株式又は持分のうち過半数を他の株式会社が所有するもの」という一般的な用法に近いが、法律上、子会社を規定する場合に、その効果を十分に期待できないため変更を余儀ないものとされ、平成18年に施行される会社法において改正された。

子会社の範囲

会社Aの子会社である会社Bが、会社Cの過半数株式を所有するとき、会社Cは会社Aの子会社となる。なお、よく「孫会社」との言い回しが使われるが、法令上は子会社である。また、会社Aの所有する株式と、会社Aの子会社Bの所有する株式の合計が、会社Cの発行済み株式の過半数となるとき、会社Cは会社Aの子会社となる。例えば、会社Aが会社Bの株式を60%・会社Cの株式20%を所有し、会社Bが会社Cの株式を40%所有している場合、会社Aが保有する会社C株式は実質44%(=60%×40%+20%)であるが子会社と認定される。

一方、子会社ではなく関連会社等が所有する株式は合算する必要がないため、会社Aが会社Bの株式を40%・会社Cの株式40%を所有し、会社Bが会社Cの株式を40%所有している場合、会社Aが保有する会社C株式は実質56%(=40%×40%+40%)であるが子会社とはならない。

また、中間で保有するもの(上記例では会社B)が株式会社又は有限会社でなければ、合算する必要はない。この場合、会社Bが合名会社等人的会社である場合は勿論、外国法により設立されたものであれば、会社Aの100%子会社であっても、合算の適用外となる。

子会社であることの効果

  • 親会社株式の取得禁止
  • 監査役の子会社調査権

証券取引法における子会社

開示における子会社概念

証券取引法において、子会社概念は連結会計制度において、連結財務諸表の対象に含めるか否かという文脈で重要である。 以前は子会社の範囲は商法と一致していたが、「とばし」に見られる一連の証券不祥事事件と、それを原因のひとつとする会計ビッグバンの現象のひとつとして、連結会計制度の原則化とその範囲の適正化の観点から、2000年3月期決算会社から、子会社の定義が「親会社によって、会社の財務及び営業又は事業の方針を決定する機関を支配されている会社(支配基準)」とされ、具体的な判断基準は以下のとおりとなった(証券取引法第193条の規定に基づく内閣府令財務諸表等規則)。

  • 形式基準

議決権(株式)の過半数を所有している場合
ほぼ、旧商法上の子会社と同一であるが、外国子会社を含むものと解される。

  • 実質基準 
  1. 議決権の40%~50%を所有している会社で、人事・資金・技術・取引等において緊密な関係があり、実質的に議決権の過半数が、一会社の意思により決定される場合
  2. 議決権所有が40%未満であっても、人事・資金・技術・取引等において緊密な関係があり、実質的に議決権の過半数が、一会社の意思により決定される場合

証券取引における子会社概念

証券取引法第166条第5項(内部者取引規制に関する条文)

租税法における子会社

タックス・ヘイブン

関連項目


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